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2/25 新刊書「ディープ・イノベーション」を読んで    倉重光宏

「イノベーション、イノベーション」と叫ばれるようになって久しいが、イノベーションに値するかどうか疑わしいものを含め、ちょっと物珍しさだけでもイノベーションと呼ばれるようになった。「イノベーション」という用語がそれだけ広く行き渡ったこと自体は歓迎すべきことではあるが、逆に真のイノベーションとは何かが霞んできているように思える。

 本書は、真のイノベーションとは何か、経済社会を根底から覆すような真のイノベーションとは何かを問いかけ、それを「ディープイノベーション」と定義して掘り下げている。

今では、改札やコンビニでの支払いなどで当たり前のように使われているSUICAカードであるが、このような社会の到来を世界に先駆けてイメージした当事者達が、四面楚歌の中でへこたれずにその実現に挑戦し続け、成功させた経験を交え、これからの日本を進むべきパラダイムシフト(社会の規範や価値観が変わること)に向けて、真のイノベーションを目指すイノベータに向けて示唆に富んだ提言を示している名著である。一気読みできるほどに読みやすいのも貴重だ。